東北大震災の際に避難指示の是非をめぐって起こされた大川小学校の訴訟で市や県に損害賠償を求めた一審の判決に対し、県と市は控訴の方針を決めました。その判断に対しては賛否両論があるでしょうが、石巻市長のコメントにあった「苦渋の選択」の表現は、まさに正鵠を得ているような気がしました。ただ子を亡くした親たちにとっては信じられない判断でしょうね。その気持ちは子を持つ親として十分すぎるほどわかります。しかし予想不可能な大災害に直面した際に、落ち度なく沈着冷静な対応をすべきだと言えるかに関しては、教員も一人しか助からなかった現状を鑑みても非常に難しいことだと考えます。市議会の評決も賛成16票、反対10票と意見が割れていることからも判断の難しさが浮き彫りになっています。今後は高裁の判断を仰ぐことになりますが、一刻も早い解決を祈ってやみません。