過ぎたるは及ばざるがごとし

 スタッフのブログで『カニ』を題材にしていたので、つい思い出したことを綴ります。それはもう35年以上前のことで、友人を北海道に招待して一緒に道東を車で旅をしていた時のことです。根室に泊まる晩に地元の料理屋(居酒屋)で夕食を取った際に地元名物の『花咲カニ』を2人前注文しました。お店の人は1人前の方がと勧めてきたのですが、当時20代前半の我々は食欲には自信がありましたし、若いからお金のことを心配されたのかと勘ぐって、「1人前いくらですか」と尋ねました。2500円であると聞いたことから、「5000円くらい大丈夫、馬鹿にするな」くらいの気持ちで若さ特有の変なプライドを持ち出し、2人前で頼んだのです。そして出てきたのは何と大ぶりのカニが5杯、見た途端に2人とも絶句。一瞬で食べきれないことを容易に把握し、食欲もぶっ飛びましたが、ともかく黙ってもくもくと食べ、何とか3匹は食べましたが、それが限界で2人ともダウン。余ったカニ2匹の大きなはさみを使って遊んでました。今思えば勿体ない限りです。まさに『過ぎたるは及ばざるがごとし』ですね。この後しばらくカニを食べられませんでした。『若さは馬鹿さ』と誰かが言っていたように記憶していますが、このときの我々にはまさに正鵠を射ていたことでしょう。お店の人の「だから言わんことじゃない」という声が聞こえてきそうでした。今思えば若気の至りですかね。