『歴史の娘』と言われた犬養道子さんが96歳で亡くなりました。祖父が五・一五事件で凶弾に倒れた犬養毅首相、父が「ゾルゲ事件」で逮捕された(無罪で釈放)犬養健元外相です。彼女の昭和7年5月14日の日記には『明日おじい様と食事に行く』と書かれ、翌日の日記には1行だけ『祖父御死去』とあるそうです。この年は私の母の生年ですから、85年前の出来事です。この経験から戦時中にクリスチャンになり、難民救済に尽力されました。また評論家としても知られています。最近子供の頃から見知った方が相次いで鬼籍に入られていますが、歴史が好きな私には彼女の死去に一種感慨深いものがありました。