昨日のニュースで、気になるニュースがありました。
日本の科学者でつくる「日本学術会議」が、高校で学習する「生物」について、学ぶべき重要な用語を4分の1ほどに絞り込むよう求めた、というニュースです。
高校で生物を選択し、大学でも専攻していて、いま授業でも扱っている私にとっては大変興味深い内容でした。
現在、高校生で生物を選択している学生は少なく、センター受験者は化学、物理選択者の半分くらいしかいないそうです。理由としては、「暗記事項」の多さが挙げられています。生物分野は、ノーベル賞の受賞(山中教授のiPS細胞をはじめ、大隅教授のオートファジーなど)も相次ぎ、急速に研究が進んでいます。そうした影響もあり、生物で学ぶべき事項は年々改定、追加され、知らなければならない用語もどんどん増えているのです。他の理科科目と大きく違うところだと思います。
もちろん、教科書に最新の研究成果が掲載されるには年月が必要なのですが、それでも私が現役で学習していた頃よりは格段に新しい内容が付け足されています。そうした面から、生物を選択し、受験に使う高校生がどんどん減っているとのこと。「覚えるだけ」なのは確かにつまらないですよね。楽しいのはそこじゃないんですが・・・生物好きとしては大変残念なことですし、今後の生物学の発展、研究にとっても心配なことです。
そのため、「暗記」項目を減らし、もっと「考える」力を養う学問にしていこう、というのが目標なのだそうです。
個人的には、これは生物だけでなく、他の科目でもそうだと思います。センター試験、高校入試問題は、年々、ただ知識を覚えるだけでなく、それを使うことが出来ないと点数が取れないテストになっていると感じています。
そういったことも意識しながら授業しようと、あらためて思いました。
写真は本文に全く関係なく、今朝レジで出た777円!
なんだか嬉しくて思わず写真。
見てくださった皆さんにいいことありますように。
東金スクール 坂上