徴兵制

 スウエーデンで来年より徴兵制が復活するというニュースが中旬過ぎに飛び込んできました。2010年に廃止されて以来8年ぶりの復活だそうで、女性からも徴兵するというものです。ロシアの脅威に対抗するためのようですが、クリミア併合以来ヨーロッパ各国の危機感は平和ボケしている我が国とは比べものにならないようですね。ところで 『徴兵制』に関して日本は強烈なアレルギーを持っているので、このことを話題にすると戦争推進派のようにみられかねませんし、自分の意見を論ずることすら許されない雰囲気があります。賛同を表そうものなら大変で、周りから袋叩きに合うかもしれません。でもそれは言論の自由や信条の自由に反しています。賛成であろうが反対であろうが単なる意見の相違です。どちらが正しいかなどと結論付けられるものではないからです。実際世界では、お隣の韓国や北朝鮮、タイやベトナム、マレーシア、シンガポールといった東南アジア諸国、旧ソ連に属していたCIS諸国、またアフリカでも多くの国が徴兵制をとってますが、その是非を問うことはできません。その国への内政干渉になるからです。しかし世界の現実を直視すれば『徴兵制』は国防の重要な一手であることは疑いのないことです。また自衛隊に関する意見も、明らかに戦力であるのにそれをスルーしてきた歴史や政治家には忸怩たるものがあります。憲法9条の改正でもしかりです。猛反対する勢力があるのは考え方の相違ですから当然のことですが、国防という観点から具体的な意見や政策が欠けていて聞くに堪えません。有事になってからの対応では『泥縄』だと考えないのでしょうか。北朝鮮の脅威に対して、国防の観点から大局的に『徴兵制』や『自衛隊』、また『自衛権』を含めた問題に、一人でも多くの政治家が反対を恐れず、逃げることなく積極的に論じてほしいと切に願います。