私が小学校低学年までは『バナナ』は高価な食べ物で、めったに口に入るものではありませんでした。年1度の運動会の時には大勢の親戚が集まったので、その時だけは皆で食せるのが本当に楽しみでした。それが輸入解禁となって安価になったため、中学生の頃にはおやつは毎日のようにバナナになったのです。あまり日持ちがしないので黒くなり、見た目が美味しくなさそうに見え、また味にも飽きてしまい、あんなに大好きだったバナナが見るのも嫌というようになったのです。そのトラウマが大人になっても続き、30代になるまで食べられませんでした。でもここ最近は短時間で高カロリーを摂取できるので、忙しいときの栄養補給に重宝しています。値段は50年以上前よりも安いかもしれない家計孝行な食品ですが、私には懐かしくほろ苦い思い出の食品です。