昭和50年4月から一人暮らしがスタートしました。3畳もない狭い部屋です。下宿で6人ほどが共同生活をしていました。トイレと水回りは共同で風呂はないので銭湯に行きました。自分と同じ学校ですが夜間に通っている同年代の1人を除けば、皆さん浪人生でした。下宿なのでオーナーのおばさんが朝食と夕食は作って出してくれましたが、朝は薄いハム2枚とみそ汁だけなど育ち盛りの自分には厳しいものでした。昼は学食を利用しました。ラーメン、そば・うどんとカレーの4種類しかないのですが100円だったので重宝したものです。父の転勤願いが通ったのか、夏には札幌に転勤になったため自分も合流し、不便な一人暮らしはわずか4か月で終わりました。高校卒業後は東京の大学に進むのですが、以来親元から離れたので、一緒に暮らしたのは17年間です。人より身体の成長が遅かったことと一人暮らしが早かったことがあり、多感な時期をあまり親と一緒に過ごしていないので、15歳以降の親との思い出はそう多くありません。ただ自分の原点は北海道にあることだけは間違いないようです。北海道という名前を聞くだけで何とも言えない気持ちになりますから。身体に流れている血がそう自分に教えてくれます。長く住んでいる千葉県は好きですが『故郷』というより『住所』ですね…。以上で北海道編を終わりにします。