クリーンミート

海外のミステリーを観るのが好きで、DVDをかりてみたりします。最近、追いかけて観ているのが『エレメンタリー』シリーズ。シャーロックホームズとワトソンを現代に置き換えたら・・・というシリーズです。

今はシーズン5までがレンタルで観られます。

その話のある回で取り上げられていたのが、「クリーンミート」です。日本では「培養肉」とか「人工肉」とか言われたりもしているようです。

現在「肉」というと、牛、豚、鳥等を飼育して、その肉を食べるのが普通なわけですが、「培養肉」とは、動物細胞を組織培養して、増殖させて生産された人工的な食肉のことです。ストーリーの中ではこの培養肉を扱う企業がストーリーのカギになっていました。

私は植物の組織培養の経験があるので、その技術自体が存在することは知っていました。いつのまにここまで研究が進んだんだとびっくりして、いろいろ調べてみたら、日本でもこの培養肉を専門に研究開発するベンチャー企業が既に存在していました。知らなかった・・・。

世界的な食料不足、そして、飼料、水、そして土地といった家畜を飼うための莫大なコストを考えると、こうした技術で食肉を生産することは必要不可欠な段階に来ているのかもしれません。また、宗教上の理由で、たとえば豚肉や牛肉を食べられない人たちのためのタンパク源としての可能性も考えられているそうです。

もちろん、現在はまだコストがかかりすぎて実用段階では無いようです。また、安全性の検証ですとか、あとはそもそも「肉」の定義とは何なのか、消費者がそれを受け入れられるのかということも含めて、まだまだ議論が必要な分野だとは思います。

個人的にはこうして生産された肉を「クリーン」と名づけていることにぞっとしています。普通の肉がクリーンじゃないってか?生きる為には植物、動物といった生物を犠牲にしているのが当たり前で、だから食べ物を大事に、「いただきます」って言うのです。・・・と思っていたのですが。

今後、これが主流になってしまうのかもと思いつつ、今後も注目していきたいと思います。

 

坂上