昔のお正月はどこの家でも『おせち料理』を食べたものです。ただ私の子供心に残っている記憶では決しておいしい料理ではありません。大嫌いだったのが母が作る、北海道では「うま煮」と呼ぶ料理で、こちらの「お煮しめ」と似ています。母はお世辞にも料理が上手ではなく、自分でも「お母さんは料理が下手だから」と公言してはばからない人でした。煮込んでいるのですから柔らかく味も沁みて美味しいはずだと今ならば思うのですが、固くてすっぱい記憶しかありません。他の料理も酢物や塩辛い数の子など、子供の私には辛いものでした。早く普通の食事になってほしいといつも思っていました。今は嗜好も変わり何でもおいしく食べられ、今年は久しぶりにおせち料理を注文して食しました。妻は美味しいと言っていましたが、自分にはウーン…。美味しいとは…。微妙です。子供の頃のトラウマがまだ残っているのかなあ。