麺類は何でも好き
麺類は何でも好きだ。うどん・蕎麦・らーめん・スパゲティ・そーめん・冷麦・韓国式冷麺・フォー・ビーフンなど、自分が知っている麺類で嫌いな物はない。もちろん、それぞれ好みの調理法や味はあったりするが。
ふと気づくと、4食続けて麺類を食べていたりすることがある。
初めての食べた麺類
はっきりとした記憶はないが、おそらくうどん。まだ、保育園に通うようになる前だと思う。自分が十代まで育った小さな町には外食できるようなお店はなかったし、麺類と言えば、農協で製造販売していたうどんくらいしかなかったのではないかと思う。小麦の粉がふってある生のうどんだ。関東ではあまり一般のスーパー等では置いてないので、見たことないという人も多いのでは。
でも、小学校に上がる前には、ラーメンを食べた記憶がはっきりある。保育園の年長の時、2歳上の姉と習字の習い事に行かされることになった。書道塾は、電車を乗り継いで40分以上かかる母方の祖父母の家の隣にあった。土曜日の午後、姉と二人で祖父母宅へ行き、日曜日の午前中書道、午後は書道塾に通う子供達と遊んで、夕方自宅へ向かうというパターンが多かった。祖父が帰宅途中での乗換えをする駅まで送ってくれるのだが、駅前の「天華」という中華料理屋さんで夕食を食べさせてくれることがよくあった。そこでラーメンをよく食べさせてもらったのだ。今でもはっきりと覚えているのは、縮れ麺に器のそこまで透けて見えるスープ、ナルトとメンマとゆで卵の半身、そして食紅で周囲が赤くなったチャーシュー2切れの具。習字で練習した字などほとんど覚えてないのに、食べたラーメンの詳細は覚えているって、どういうこと?
そーめん・冷麦
子供時代、正直そーめん・冷麦は好きじゃなかった。土曜日、学校から帰えると昼食が待っているのだが、夏になると冷やしそーめん・冷麦というメニューが多かった。商売をしていた母にとっては、手の込んだ物を作るのが面倒だったのだろう。そーめん・冷麦自体にたいした味があるわけではないで、美味しく食べられるかどうかは汁の味次第というところがある。が、汁のお椀に数回麺を入れると、麺に絡んでいた水分で汁の味が薄くなってしまうのだ。それで、きっと私が母に文句を言ったのだと思う。だんだん冷やし中華を作ってくれることが多くなった。
インスタントラーメン
最初に食べたインスタントラーメンの記憶は残っていないが、きっと日清チキンラーメンだと思う。が、その後登場した、日清出前一丁、明星チャルメラ、サンヨー食品サッポロ一番みそらーめん、などの方がインパクトが強かった。出前一丁は「ラー油の味」を、チャルメラは「ラーメンにはコショー」を、サッポロ一番は「ラーメンとみその組合せ」を教えてくれたのだ。
生麺の食感が売りだったハウス食品の本中華も忘れられない。「何ちゅうか、本中華」のセリフと故大橋巨泉さんの笑顔が思い出される。
味噌煮込みうどん
出身は愛知県なので、名古屋が本場の味噌煮込みうどんは子供の頃からよく食べている。今でも田舎へ行けば、食べることが多い。東京周辺でも味噌煮込みうどんと称されるものはあるが、たいてい愛知県で一般的な味噌煮込みうんどんとされるものとはかなり異なる。
まず、本場の味噌煮込みは味噌が八丁みそである。つまり、大豆を主原料として作られた赤みそだ。大豆の香りがずっと強い。もちろん色々なみその味の煮込みうどんがあっていいわけだが、愛知では味噌汁も八丁味噌仕立てなので、この味噌の味でないと味噌煮込みうどんを喰ったという満足感を味わえないのだ。
次にうどんの煮込み方の違い。典型的な味噌煮込みうどんは、土鍋に味噌味の汁と生のうどんを入れて煮込むのだ。そうするとうどんの小麦成分が汁に溶け込み、汁がどろんとした感じになる。また、少し芯が残るくらいの固さで煮込まれることが多く、初めて食べたときには「これ、生煮えじゃん」と思ったものだ。
まだ語り足りない麺の話
麺の話はまだまだあるが、今回はこれまで。また、書きたいと思う。
やまだセンセ