小学生の子たちは長い夏休み、何をするの?
自分は田舎育ちだから、小学生時代の夏休みと言えば、田舎町の野山で遊びまわっていた。低学年の頃は、近所の子供たちと、中・高学年になると小学校の同級生達と。ふだんの日曜日も同じように遊んでいたから、夏休みの遊びもその延長線のようなものだ。毎日が日曜日というわけだ。
実家の周囲は田んぼや畑だらけで、その中に小川が流れていた。そこでフナやザリガニ取りをよくした。カエルも良く捕まえていた。どれも素手で取り放題と言えるほど捕まえることができた。
山に行けば、セミやカブトムシなどの昆虫取り。どこに行けばたくさんいるのかを、近所の上級生から教えてもらっていた。アケビや野イチゴなども取って食べていた。ときどき帰りが遅くなってこっぴどく叱られたものだ。
高学年の時には、小学校の同級生達と野球チームをつくって練習だけをしていた。小学校が一学年一クラスだったから、チームが1つしかなく試合ができなかったのだ。
プラモデルの戦車作りも遊び仲間の間で流行っていた。完成した戦車を持ち寄って戦車相撲をするのだが、同じスケールのモデルだと使用しているモーターが同じだから勝負がつかない。それでも楽しかったのは、自分が一生懸命作ったプラモデルの戦車の出来ばえを友達に見てもらえるからだったのだろう。ちなみに、プラモデルを作る小学生にとって、マブチモーターというブランド名は常識だった(型番まで暗記していた)が、マブチが千葉県が世界に誇る模型用モーターの有名会社だと知るのは十数年経ってからだった。
中学生の生徒たちは長い夏休み、何をするの?
今の生徒達の大半は「部活」と答えるだろうが、自分の時代もそうだった。休みはお盆の3~4日だけだったと記憶する。
野球部だったが、当時は部活中に水分の補給は厳禁。「するな!」言われればしたくなるのが若者の常。いかに顧問や練習を見に来たOBの目を盗んで水分補給するかに、頭を使ったものだ。そのひとつは、汗拭き用に首に巻きつけてあるタオルに水飲み場で十分水道の水を染み込ませ、練習の合間合間にタオルを口に咥えて水分を吸い込むというものだ。先輩から教えてもらった方法である。
夏休みと言えば宿題! 小学生の頃から毎年夏休みの最後の数日ですべての宿題をやっていた。今ほど量は多くなかったから。それで何とかなっていた。それでも、中1の時には読書感想文が、中2の時には理科の自由研究が学校の代表作品と地区の審査にまで送られることになったのだ。が、正直、自分的には恥ずかしかった。あんないい加減につくり上げたというか、正確にはでっち上げたものが真面目に審査されちゃうなんて。
今なら時効だから告白します。中3の夏の課題のひとつ、漢字書き取り練習の1日練習帳に1ページずつを、私のことを慕っていたと思われた女子ソフトボールの下級生に1ページ10円でやってもらいました。国語科の鈴木先生、ごめんなさい!
高校生の人たちは長い夏休み、何をするの?
やはり部活中心の夏休みなんだろうね。中にバイトをする人もいるでしょう。塾・予備校通いという人も。
私自身は、部活に明け暮れたのは高2の夏休みだけ。高1の時は夏休み直前に最初に入った野球部を退部していたし、高3の時は春の大会限りで引退するのが慣わしの部活だったから。
高2の夏休み、所属していたハンドボール部では合宿があった。学校の畳敷きの武道場に寝泊りするのだ。食事は近所の定食屋さん、風呂は10数分歩いていったところにある銭湯。でも、練習で疲れた後のその10数分が面倒なのである。そこで、代々ハンドボールは学校のプールを風呂代わりに使っていた。シャンプーや石鹸で泡だらけになった状態でプールに飛び込み、洗い流すのだ。水泳部、ごめん!
高3夏休みはさすがに遊んでいるわけにはいかなかった。友人宅で勉強合宿をしたり、東京まで泊りがけで模試を受けにいったりしていた。しっかり東京ガイドマップなる本を持って。その時、始めて原宿に行き、ハローキティちゃんのお店に入ったことを覚えている。模試の成績は覚えてないけど。
山田センセ