還暦を迎えて Ⅲ 両親に感謝

 仕事を理由にして、墓参や母への見舞いをつい蔑ろにしている自分がいます。この世に生を受け、無事還暦まで生きてこられたのは両親のおかげと理解しているのですが、そう毎週行けるはずはないと勝手に言い訳しているのです。父が43歳で大病を患い、まだ弟が2人もいて、私を大学に進学させることは並大抵のことではなかったはずです。子供を大学まで育て終わった今はそのことが良く理解できます。もし大学に進学させてもらわなければと考えると、亡き父には感謝しかありません。在学中はアルバイトで学費を稼ぎ、父が亡きあとは母を引き取るなど恩返しをしてきたつもりですが、一昨年より母が不自由な特養ホームに居る現状を考えると、もっとできたことはなかったのかという自問があります。還暦を迎えた一昨日に墓参して、父の墓前で今までの感謝とともにお詫びをしてきました。