先日歴史の授業で滝沢馬琴作の『南総里見八犬伝』を取り扱いました。現在の館山市を中心とした里見藩を舞台としたフィクションですが、私には45年程前にNHKで放映された人形劇『里見八犬伝』が思い出されます。ナレーターは日航機墜落事故で亡くなられた歌手の坂本九さんでした。中学生2年より2年ほど放送されたと記憶していますが、八犬士の活躍に胸躍らされたものです。原作は28年をかけて、全98巻、108冊という大長編読本ですが、馬琴は途中で失明し、息子の嫁に口述筆記させたそうです。1841年完成ですから、天保の改革の時代にあたります。今から180年近く前にもかかわらず、このような超大作を完成させたとは感嘆するばかりです。