「時給5万円の仕事」と言われたら、誰もが「アヤしい・・・」と思いますよね。
しかしお金が大好きな私は、こういう話に飛びつきます。
中学生の生徒に、こう問うたことがあります。
「誰でもできる、いますぐ始められる、しかも在宅勤務。」
「でもこの仕事は、すぐには給料がもらえません。」
「ある時期からいきなり、たくさんもらえるようになります。」
「簡単な仕事ではないし、辛いこともあるけれど、楽しいこともいっぱいある。」
「しかも、都合のいいことに、誰もがやったことのある職種です。」
「もちろん、あなたも未経験ではありません。」
さて、「この仕事、やりたいですか?」
すると、みんな「やりたい」と答えます。
当然ですよね。こどもは、皆正直です。
人生においてお金が大切なのはよく知っているんです。
お金がすべてではないですが、それでも生活を豊かにはしてくれます。
ただし使い方を間違えれば逆に不幸になりますよね。
だから大人はそれを教えないといけませんね。
お金そのものを「否定」するのではなく、
お金で手に入る幸せを「肯定」した上で、
その使い方を教えなければいけないと思います。
具体的には、意図的に「失敗」させて、
大人が「尻拭い」をしてあげるしかないです。
それをひたすらに繰り返し、気がつくまで待つ。
「教育は忍耐だ。」
この言葉は、私の昔の上司に言われた言葉です。
だから気の短い人間は教育には向かないのだとか。
少し話がそれましたが、この「時給50000円の仕事」。
実は本当にあるのです。
しかし、それは私たち大人には出願資格がないのです。
厳密に言えば資格はありますが、その資格を行使する余裕が、大人にはありません。
さて、種明かし。
①年収のハナシ
一般的なサラリーマンの生涯年収が、平均で約2億5千万円と言われています。
一方、東京大学のような一流大学を卒業した人の生涯年収は、平均で約4億6千万円と言われています。
その差、約2億円。
簡単に言えば、勉強して東大に行き、
しっかり学ぶことのメリットを
お金に換算すると、
約2億円になるということです。
②時間のハナシ
では、東大に合格するためには、どのくらい勉強すればいいのか?
これは、普通の受験生の勉強時間にプラスして、約4000時間と言われています。
3年間で消化するとすると、
1日あたり平均で3.7時間、
追加で勉強することになります。
これを言えば生徒はたいてい引いてしまいます。
「そんなにできない」「時間がない」「部活あるし」
・・・いいえ、それは本心ではないはず。
本心は、「それはやりたくない」「何をすればいいのかわからない」
のはずです。
一応言っておくと、
それをやれと強要したいわけではありません。
ただし、それをやったことによるメリットを提示しているだけです。
③時給のハナシ
さて、この年収の増額分(約2億円)を、
追加された勉強時間(約4000時間)で割ると、
ちょうど50000円になるのです。
つまり、これが時給5万円の仕事。
学生時代にしかできないです。
大人になると、一日で3.7時間の時間の追加投資は、現実的に難しいと思います。
大人には、仕事以外にも「仕事」がありますよね。
でも学生には、それがほとんどありません。
大人で言う、仕事以外の「仕事」の部分を時間投資に充てればいいのです。
④さらにスゴイ
時給5万円、というだけで十分すごいですよね。
でも、考えてみてください。
本当に時給5万円もらえるのか?
→そんなの、結局合格できなかったら意味がないじゃないか。
→せっかく努力をしても、無駄になるなら最初からやりたくない。
本当に無駄になりますか?
東大に行けば、たしかに時給は5万円です。
しかし、世の中のお金持ちは、全員東大卒業した人でしょうか?
あるいは、全員高学歴でしょうか?
そんなことありません。
実は、日本のあらゆる企業の代表取締役社長を務める人の出身大学で
もっとも多いのは、「日本大学」です。
早慶上理でもGMARCHでもなく、日東駒専です。
しかしこれは数字のトリックで、
日本大学はそもそも学生数が多いんですね。
つまり、「社長になっていない人はもっと多い」のです。
これだけの差が生まれるわけですから、学生時代の時間の貴重さは言わずもがな。
話を戻しつつ、例えます。
時給5万円の計算は、(追加される年収)÷ (追加される勉強時間)でしたよね。
この、分母(追加される勉強時間)が、もしも4000時間よりも少なかったら・・・?
当然ですが、
追加される時間が2000時間でいいのであれば、
時給は10万円ということになります。
1日で3.7時間勉強する。その時間で得た知識などを、
1.85時間で得ればいいのです。
簡単に言えば、勉強の効率をあげること。
でも、「そんなのできない」と考えますよね。
だから、塾に行くんです。
保護者が「お金」を、
生徒が「時間」を投資して、
「勉強の仕方」を学びに行くのです。
塾で「わからないところを質問」するのは、大いにいいことですが、
そのためだけに通うにしては、少し高いと思いませんか?
質問がしたいなら、知恵袋でいいじゃないですか。
カテゴリーマスターが丁寧に教えてくれますよ。
勉強そのものが目的ならば、学校でも教えてくれていますよ。
だから塾に行かせてもらえるのはかなりの贅沢。幸福なこと。
だからこそ、120%吸収しなければ、大損。
保護者が投資した「お金」
生徒が投資した「時間」
その両方を損することになります。
上手に使えば、大儲けできる場所なんですよ、塾って。
私の教室(神栖スクール)では、こんな話をよくします。
授業の開始時に必ず行う、モチベーショントークといって、
プロの教師が生徒のやる気を引き出すための手法です。
ここまで長く言うと生徒が飽きるので、だいたい5分程度にまとめます。
塾が期待されるべきもっとも大きな仕事は、
「生徒をやる気にさせること」だと思います。
正直な話、やる気になっていない生徒に
いくら「勉強しろ」と言っても、焼け石に水。
効果はほとんどありません。
やる気にさせることを「動機づけ」といいますが、
これは関係性が近すぎる場合には逆に難しいのです。
「私が言うより先生に言ってもらったほうが・・・」
というのは、正しい場合が多いと思います。
NPSに通っている人、
あるいは他の塾に通っている人、
塾を上手に使えていますか?
神栖スクール
髙橋将