アーサー・C・クラーク
筒井康隆のSFに触発されて、よしっ!ここは一発本格SFだ!と気合で読んだのが、アーサー・C・クラークの「幼年期の終わり」です。SFだったら早川文庫だろうと、早川文庫の目録をみて、評判の高かったこの作品を選びました。読んだ感想は「長い…」です。高校生の当時はこんなもんかな?くらいの印象で終わっています。でも、それから30年たち、再びこの作品に触れるチャンスが偶然めぐってきました。某番組で、アーサー・C・クラークの作品解説をしていたのです。当然この作品の解説も行われていました。今、読み返してみると当時は考えることもできなかったメッセージがたくさん込められていたことがわかりました。そしてオーバーロードの切なさ…そうだったのか!深い!名作といわれるには理由があると思いました。
中高生の時には気づかなかったことでも、その後の人生経験を積んだ後に再発見できることはたくさんあります。その時受ける衝撃はとてつもなく大きく、そして新鮮です。そんな経験を将来できるのですから、今どんどんいろいろな分野の本を読むといいと思います。今わからなくたって必ず将来気付けるときが来るのです。記憶のタイムボックスみたいなものだと思います!
大山