『クラスター』は今や新型コロナの感染爆発を指す言葉として市民権を得ていますが、もともとはブドウなどの房を指す意味です。私がこの言葉を初めて知ったのは、自身が私的に支援している「テラ・ルネッサンス」の創始者鬼丸氏の講演における『クラスター爆弾』でした。人を殺すことより戦力、いや相手の国力・人力を削ぐことに重点を置く残忍な兵器だと知りました。また数えきれないほどの不発弾が現在も東南アジアをはじめとして世界各地の地中に存在し、そのことが多くの子供や罪のない人々を傷つけているのです。故にこの言葉を聞くと感染よりもずっと辛い世界の現状を思い出し憂鬱な気持ちになってしまいます。人は自分が辛い立場になると何故自分だけがと考えがちです。私も否定できません。でも世界のいろいろなことを知っている今は自分など比較にならないほど大変な境遇の人が山ほどいることを考えると、日本という恵まれた国に住んでいる自分の悩みは小さくなっていきます。