植物工場のテスラ

 ニューヨーク市マンハッタンから車で20分の倉庫街に「Oishii Farm(オイシイ・ファーム)」というイチゴ工場があります。そこで作られているイチゴの種は日本のブランド品で、糖度は米国の約2倍の11~15度前後という甘さ。相当な評判を呼び、8個入りパックを50ドル(約5300円)で販売すると連日完売したとのこと。1個約900円のイチゴとは驚きです。創業者の古賀氏は日本の「植物工場ブーム」に注目し、さらにコストの問題を「テスラ」の戦略に倣いました。つまり高級価格帯による成功で利益を上げ、その利益で大量生産技術を確立するという手法です。古賀氏はまずブランドイチゴで技術を確立した後、低価格帯のイチゴを生産する計画を立てました。そして2018年にメドを立て、現在はトヨタなどから5000万ドルもの出資も得て、米国内に複数の工場を建設する計画だそうです。「植物工場のイーロン・マスク」の挑戦に期待です。