この4月から、高校生の指導要領も改訂され、高校の指導内容、教科書などが大きく変わっています。
複数回に分けて、科目ごとに変更点や特徴をお伝えしていきます。
まずは数学に関する変更点です。
数学は現行の数学ⅠAⅡBⅢの5分野体制から、再び旧課程と同じ、ⅠAⅡBⅢCの6分野体制に戻ります。
しかし、その中身は、以前とは大きく違うものになります。
例えば、今まで数学Bで学習した「ベクトル」という単元は「数学C」へ移動。数学Ⅲで学んでいた「複素数平面」も「数学C」に移動になりました。
その他、細かい単元変更や移行詳細は省略しますが、今回の改訂の大きな特徴は、追加される新しい学習内容はほぼ全て「日常生活や社会との関連を重視」した、「必要なデータを収集・分析し、その傾向を踏まえて課題を解決するための統計」を学習する分野であるということです。
例えば数学Aに「数学と人間の活動」や、数学Bに「統計的な推測」という今までにない単元が追加されているのです。
昨今の「ビックデータ」の活用ですとか、機械学習、そういったことにも関わる分野です。
高校入試の問題も共通するところですが、昨今、すべての学習範囲で、勉強した内容と日常生活、社会生活との関わり、利用といったところが意識されています。
教育現場でのICT化も進むなか、コンピューターの利用もあわせて強調されています。
情報Ⅰという科目では、高校でもプログラミング教育が必修化されています。文部科学省では高校でも1人1台のパソコンやタブレット端末の配備を各自治体に促していますが、導入がなかなか進んでいないのが実情のようです。