日本植物学の父

NHK朝の連続ドラマ、次シーズンは日本植物学の父、牧野富太郎がモデルと知って個人的に大変楽しみにしています。

そして主演は神木隆之介さん!これは見るしかない。

 

牧野富太郎は、日本で多数の新種を発見し、命名も行った植物学界の有名人です。生涯で発見した新種は1500種以上と言われ、40万点以上もの植物標本を作成しました。「雑草という草はない」という言葉を残したことでも知られています。

 

牧野富太郎は精密な植物画を多数描きました。

大学時代に、生物学実験のための実習でスケッチをひたすら行う授業がありました。中学の理科の授業でも習いますが、スケッチは、細い1本の線で、影を付けずに書く必要があります。美術ではありませんので、長さなども正確に写し取る必要があります。2、3時間の間、ドライフラワーやフルーツの断面などをひたすら観察してそれをスケッチしたのですが、その時、植物画の見本として牧野富太郎の植物画を見ました。

 

スケッチとか、もう写真で良いのでは?と正直思ったりもしたのですが、この植物画を見て考えを改めました。

記録を残すため、という側面もありますが、それ以上に、スケッチをするには、観察者はひたすら細かく、どこまでも丁寧にその対象を観察する必要があります。それがスケッチの本質なんだろうと思います。

牧野富太郎の植物画は、本当に驚くほど細かくて、これが気軽に写真など撮ることが出来なかった時代に人の手だけで描かれているのが信じられないくらいでした。「こんなふうに描けるようになりたい」と思いましたが…自分のスケッチの出来にがっかりした記憶があります。