大人になった今はほとんど嫌いなものはありませんが、子供の頃はかなりありました。ピーマン、人参、レタスといった野菜、また当時は全く甘くなく固かったトマト、貝類や骨の多い魚もダメでした。母の趣向のため豚肉が中心で、私は上京するまで牛肉を食べたことがありませんでした。母は自称料理下手で、家庭料理で美味しいという思い出は少ないです。なかでも母が作る「餡かけの酢豚」は兄弟三人にとって最大の難関で、食べきるのに相当な時間を要した苦すぎる思い出があります。のちに親父が子供たちの窮状?を母に是正するよう言ってくれたのか、食卓にあまり出ないようになって、大いに助かった記憶があります。しかし大人になり貧しかった子供の頃を思い出すと、当時は母も食費を考えていろいろ大変だったと理解できます。母には感謝しかありません。