先々月香港で国家機密の搾取などを取り締まる新たな条例が施行されました。根強い反対で20年以上導入が見送られてきたにもかかわらず、今回は抗議の動きは全く見られませんでした。反体制活動を禁じた国家安全維持法の効果もあったのでしょうが、10年ほど前の抗議デモで人があふれていた状況とはあまりの違いです。抵抗なき香港の姿は守るべき自由が、既に中国政府によって根こそぎ取り上げられた証拠なのかもしれません。「デモの都」から「沈黙の街」へと変遷したことで、『東洋の真珠』と言われた姿をもう見ることはないのでしょうか…。