独走スターリンク最終回

 スターリンクは高度550㎞の低軌道に数千基の人工衛星を配置し、100メガビット/秒超といった高速な衛星通信サービスを提供します。2020年に試験サービスを開始。22年10月に国内でもサービスが始まり、24年4月時点で世界70か国以上でサービスを展開し、契約数は260万件を突破。世界最大の衛星通信網となっています。能登半島地震でも被災地の通信手段として力を発揮しました。KDDIなど4社の基地局が840局停波し、復旧に2か月以上を費やしましたが、スターリンクはこのような状況を支えました。アンテナが4.2kgと軽量のため持ち運びが可能で、車両通行が困難な被災地で大いに活躍しました。技術的には1日当たり26万回もの衛星間光通信を確立しており、最大で5400㎞離れた衛星間を最短12秒で接続できます。完全に独走状態を築きつつあります。競争相手は当面出てきそうもありません。Fin.