空き家問題 後編

 空き家問題のもう一つの原因は「管理や活用の問題を抱える所有者」です。この問題がクローズアップされて以来、所有者が悪のような印象がついていますが、そのような単純なものではありません。問題の多くは法律や税制、もしくは物理的な問題であることが多いため、簡単に解決できないのです。例えば親が施設に入っているため子供が売却しようとしても、親はいつか帰りたいからと同意しません。また子供が相続していても、実家から離れた場所でに住んでいることが多いため、管理が難しく、売却しようとしても兄弟間でもめることも少なくないようです。マスコミの報道は面白おかしく、視聴者が興味を持つことを中心に編集するため、問題の中身まで伝わりませんが、このような複雑な要因があります。政府や自治体にはこの辺を十分考慮した対策を期待したいです。