今日は旧暦の八月十五日、「中秋の名月」です。晴れていれば月見を楽しむ人も多いでしょう。月見の習慣は平安時代に中国から伝わったとされています。当初は単に月を愛でるだけでしたが、漢詩や和歌を披露し、音楽を楽しむ宴となっていきました。今年の大河ドラマである紫式部の「源氏物語」の中でも、都から遠く離れた須磨の地に流された光源氏が内裏の華やかな月見の宴を思い出す場面が登場します。江戸時代にはこの風習は庶民にも広がり、秋の収穫期に重なることから、団子を供えたり、ススキを飾って豊作を祈願するようになりました。今日も各地で月見が行われることでしょうが、この残暑では月見という気分も…。