「よーじや」という会社をご存じでしょうか? 京都土産の定番の一つである「あぶらとり紙」を看板商品としている会社です。1921年に誕生した古い商品ですが、90年代にテレビドラマの作中に登場したことで大ヒットしました。当時は1店で1日1200万円を売り上げたという人気商品だったそうです。それがコロナ禍の観光客激減で一変し、売上が90%以上も下がったのです。当時跡を継いだばかりの若き2代目が、観光業だけに頼らず、地元のお客様にも支持される商品開発を続け、商品ラインナップを大きく見直したことにより、23年度は過去最高の経常利益を見込めるまで復活しています。彼の優れた点は現状を客観的に見つめ直し、自社の弱点を的確につかみ、それを即改善したところにあると考えます。過去の成功例にとらわれ、なかなかそこから脱却できない経営者が多い中、発想の転換、自社の弱点発見ができた点に見習わうことが多いと感じました。