各国はオーバーツーリズムに対して「持続可能な観光」の在り方を模索し始めています。特に大きな問題となっているのは地域住民に対する不利益です。例えばスペインのバルセロナでは年間住民人口の5倍以上の観光客が訪れ、反観光デモまで起こっています。そこでよく行われている対策が、行政による観光客の制限です。民泊の禁止や観光地の一時的閉鎖を行っている国もあります。我が国では富士山の登山客を制限する方策として通行料と入場者数制限を山梨県で導入します。年間6千万人の観光客が訪れる京都では、「時間の分散、季節の分散、場所の分散」を導入し、観光地のキャパシティーを広げることで分散を実現しようとしています。今や官民一体となった対策が不可欠な状況となっています。