現を抜かす

 『現』とは現実や本心、正気などの意味で意識がはっきりしている状態を指します。「夢か現か幻か」などで使われます。「現を抜かす」とは意識がはっきりしていない状態であることから、正気を失うほどある物事に心を奪われるという意味で、「ギャンブルに現を抜かす」というように使われます。集中するという点ではよいのでしょうが、度が過ぎると困りものです。何事も適度な抑制力がなければ「過ぎたるは及ばざるがごとし」になります。