自愛

 手紙の文面の一つに「ご自愛ください」があります。この自愛には自分の言行を慎む、自重するという意味もあります。中国の『老子』第72章に「自愛不自貴」という説があり、「自らを愛しても自らを貴ばず」と書き下すことができます。自分の感覚は大切ですが、それだけでは客観性を欠くので、絶対視してはいけないという意味です。確かに感は大切ですが、それだけではなく具体的な数値も時により必要です。常にそうありたいものです。