農林水産省は14日政府備蓄米の放出を発表しましたが、「遅きに失す」感じがします。備蓄米は不作に備えて政府が一定量を保管するもので、95年に制度化されています。100万トン程度を備蓄水準とし、毎年20万トンずつ買い入れ、5年程度保管後飼料用米として売却しています。昨年来の米高騰の際に速やかに放出していればと感じています。お役所仕事と言えばそれまでですが、莫大な保管料を支払っての備蓄米が、家畜の飼料となり続けてきた経緯をもっと真剣に考えてほしいです。25年産米の作況が見通せないとはいえ、科学の進歩から考えるに、大不作が起こる可能性はとても低いと考えられますから、最悪の場合の責任逃れとしか思えません。コメ問題に限らず、このような姿勢が強いお役人たちに、様々な状況に対する迅速な対応を望むのは難しいようです。